診療協力部には、薬剤科と診療技術科の2つの科があり、多種多様な国家資格を持つプロの技師たちが、医師や看護師とともにチーム医療の一員として診療をサポートしています。

薬剤科

外来患者さんには院外処方せんを発行して医薬分業を積極的に推進し、入院患者さんに重点を置いて業務を行っています。主な内容は、以下のとおりです。

調剤業務

患者さん一人ひとりの内服薬ならびに注射薬の処方を、薬剤師が専門的知識を活かして取りそろえています。

医薬品の供給管理

病院内で使用する医薬品の購入と保管、各部署への供給を行っています。

病棟での薬剤師業務

入院時に患者さんのベッドサイドに出向いて、服用されている薬や副作用、アレルギーをチェックしつつ健康食品、サプリメント等の摂取についても確認します。また、使用する薬の効果や使い方、副作用の初期症状などを説明し、安心して治療に望めるよう支援します。他にも薬の血中濃度を解析して投与方法を計算する業務や、カルテなどから問題点を抽出し処方提案をすることで、安全で効果的な治療ができるよう医療スタッフと連携しています。

医薬品情報提供

薬に関する情報を収集し、医師や看護師に情報提供しています。

製剤業務

市販されていない薬の調製を行います。

チーム医療

栄養サポートチームや感染対策チームなど組織横断的なチームに参加し、薬剤師の職能を発揮しています。

〔認定薬剤師制度〕
・感染制御認定薬剤師           1名
・妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師     1名
・認定実務実習指導薬剤師         1名
・日病薬病院薬学認定薬剤師        1名

 

 

診療技術科

診療技術科は、臨床検査(生理検査、病理検査、検体検査)、放射線、リハビリテーション、眼科検査、臨床工学、栄養管理など、8つの部門から成り立っています。
職種に応じた国家資格を持つプロ技師たちが、医師、看護師、事務など他部門と密にコミュニケーションを図りながら、各診療科の診断や治療に必要な検査や訓練ならびに医療機器の管理点検など多彩な業務に携わっているのが当科の特徴です。
患者さんが1日も早く笑顔を取り戻せるように、「正確で迅速な検査と結果を臨床医に報告する」「患者さんと共に身体回復を目的とした訓練を行う」など、信頼される診療技術科を目指して日々努力しています。

検査部門

臨床検査では、生理検査、病理検査、検体検査の3つの部門と外来採血において、国家資格を有した【臨床検査技師】が担当しています。

生理検査部門

超音波検査は部位によって使用する音波の周波数が異なり、身体にあてる機械(プローブ)を使い分けて心臓、腹部、表在(乳腺・甲状腺・リンパ節など)泌尿器、頸動脈、血管などの様々な領域を検査している【超音波検査士】の資格を保有した臨床検査技師が担当しています。
他に、心電図検査、ホルター心電図検査、血圧脈波検査などの循環器機能検査、呼吸機能検査、脳波検査、重心動揺検査、聴力検査などを行っています。

病理検査部門

病理医が手術や内視鏡などで摘出された組織を病理医が顕微鏡を見て診断できるように標本を作製します。また、【細胞検査士】の資格を保有した臨床検査技師が、婦人科や呼吸器、乳腺などから採取した細胞を対象にして主に悪性細胞があるかどうかの判定を行います。

検体検査部門

採取された血液中の赤血球や白血球・血小板の数、血清中の酵素や脂質、腫瘍マーカーなどの検査、肝炎ウィルスなどの感染症検査、血液型や輸血に関する検査、尿を材料とした糖や蛋白の検査などを行います。

放射線部

診療放射線技師が、様々な放射線診断機器を操作し、診断・治療に最適な画像を提供しています。

単純X線

デジタルX線画像診断システム(FPDシステム)を使用し、より高精度で診断に有効な撮影に取り組んでいます。

マンモグラフィ(乳房)撮影

2023年導入の高性能FPDシステムを使用しています。また、日本乳がん健診精度管理中央機構の施設認定を取得しており、高い品質管理を行っています。また、認定技師の資格を持つ技師によって撮影技術の向上を図っています。

CT検査

2021年2月に80列(160スライス)CTを導入しました。人工知能の技術を使用して画像を作成し、高画質・被ばく低減・造影剤減量を実現、より高精度に病気の診断に役立つことをめざしています。さらに、心臓の血管(冠動脈)など、最新の画像処理装置を使用して3D画像を作成し、診断に役立てています。

造影検査

多目的デジタルX線透視装置にて、胃・大腸のバリウム検査や胆石などの破砕に加え、血管にカテーテルを挿入して診断や治療を行う血管造影検査・治療も行っています。

骨密度検査

腰椎及び大腿骨を、ガイドラインで推奨された、精度が高いDXA法にて、骨粗鬆症の診断・治療に役立てています。

リハビリテーション部門

【理学療法士】と【言語聴覚士】が機能回復や在宅復帰を目標にリハビリテーションを展開しています。

理学療法

入院患者さんを中心にリハビリテーションを実施し、対象は運動器疾患、内部障害疾患(呼吸器、消化器、循環器等)が主になります。他の専門職と連携しながら、病気やケガからの最大限の回復を目指すことはもちろん、安静によって関節がかたくなったり、筋力が弱くなる二次的な症状を予防し、在宅復帰ができる状態まで身体機能が回復することを目標に取り組んでいます。

言語聴覚療法

当部門は耳鼻咽喉科に付属しており、医師の指示のもと外来・入院にて、声の問題(声がれ、声の出しにくさ等)をもつ患者さんの音声リハビリテーションを中心に実施しています。

眼科検査部門

当部門は、【視能訓練士】が医師の指示のもと眼科一般検査を行っています。
患者さんのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を守るべく、各人に適した眼鏡作成や緑内障の早期発見が可能な光干渉断層計(OCT)検査などを行っています。
*コンタクトレンズ処方は行っておりません。

臨床工学部門

臨床工学部門は、臨床業務と医療機器管理業務の2つに分かれており、【臨床工学士】が担当しています。
臨床業務は、血液浄化療法、腹水濃縮再生静注法(CART)、ラジオ波焼却灼療法(RFA)、ペースメーカー関連業務等があります。
医療機器管理業務は、院内で使用している人工呼吸器、輸液・シリンジポンプなどの医療機器整備点検等を行っています。 

栄養部門

【管理栄養士】が、安心・安全で治療効果の上がる、心のこもったおいしい食事づくりを目指し、献立を作成しています。

給食管理

食事の中に含まれる栄養成分別に基準を設定し、それに沿って各疾患に合った適正な食事を提供しています。
◇ 病態を考慮した上で、患者さんの食欲や嗜好に対応いたします。
◇ 食物アレルギーの患者さんのベッドサイドに出向いて、内容を確認した上で個別に対応いたします。
◇ 月1回程度、季節や行事にちなんだ献立を取り入れています。

栄養食事指導

ご入院・外来の患者さまへ、各疾患に応じた食事療法の実践について栄養相談を行っております。
◇ 患者さま一人ひとりに合わせ、分かりやすく行います。
◇ 初回は1回30分程度、2回目以降は約20分間程度行います。予約が必要です。担当の医師にご相談ください

地域医療連携外来栄養指導

地域の先生方からご依頼を受け、当院の管理栄養士が外来栄養食事指導を行います。
外来栄養指導をご希望の場合は、医療連携室までお問い合わせください。 

相談窓口

当院では、入院・外来にかかわらず、患者さんが安心して治療を受けていただくために相談窓口を設置しております。
スタッフは、専任の社会福祉士、看護師、地域連携担当職員です。
相談内容により、院内の医師や看護師・薬剤師等、各専門職種と連携や調整を取り、院外の介護・福祉・行政機関等とも連絡や調整をしながら、皆さまと一緒に問題や課題の解決・軽減をめざしていきます。

相談内容例

・突然の入院でどうしていいかわからない
・医療費や生活費の心配がある
・退院後の介護や生活のことが心配
・介護保険の利用をするにはどうしたらいいのか聞きたい
・利用できそうな福祉制度や社会保障制度を確認したい
・病気のことを職場とどのように相談したらいいかわからない
・相談したいが誰に相談したらよいのかがわからない
・施設入所のことを考えているがなにから進めていいのかわからない
・出歩くのが大変になったので訪問診療のことをききたい
など

相談受付時間

平日 9:00~16:00
土曜 9:00~14:00
(外来休診日を除く)